2024年 11月 15日
19年の時を経てスクリーンに甦ったゲキ×シネ『吉原御免状』。 11月22日から全国8館の映画館でDolby Cinema上映がスタートいたします! そのDolbyCinema上映を記念して、19年前上演当時に発行していた公演パンフレットに掲載されていた《 feature on YOSHIWARA GOMENJO特集 吉原御免状の世界 》の一部をゲキ×シネブログにて復刻連載いたします! ゲキ×シネ『吉原御免状』をご覧になって面白かった!という方、これから上映されるDolby Cinema上映に向けて解像度を深めたい方、隆慶一郎さんの描く世界に魅了された方にも是非ご一読いただきたい! 手掛けた歴史、時代小説ジャンルのアンソロジーは百冊近いという文芸評論家の縄田一男さん寄稿による、《 隆慶一郎と『吉原御免状』の世界 》。 お楽しみください! ※本連載にはストーリーの展開に関わる内容が含まれておりますので、ご了承いただいた上でご覧くださいますようお願い申し上げます。 → 目次はこちら ※2005年上演 劇団☆新感線『吉原御免状』 公演パンフレットより転載 (文/縄田一男) ブロローグ 『吉原御免状』は、「週刊新潮」昭和五十九年九月二十七日号から六十年五月二十三日号にかけて連載された作品で、作家・隆慶一郎のデビュー作に当たる長編である。 物語は、肥後の山中で宮本武蔵によって育てられた主人公・松永誠一郎が、武蔵の遺言で二十五歳で山を降り、江戸吉原の惣名主・庄司甚右衛門を訪ねることで幕があく。ところが、誠一郎を出迎えたのは、裏柳生の剣陣であり、吉原に隠然たる勢力を持つ謎の老人・幻斎であった。 裏柳生とは、幕府大目付であり、かつ、将軍家剣法指南役たる柳生宗冬率いる柳生の表の貌とは異なり、柳生烈堂=義仙が采配をふるう、謀略・暗殺を旨とする影の軍団である。 読者は作品を読み進むにつれて、幻斎が実は死んだはずの甚右衛門であること、誠一郎が裏柳生によって暗殺を画策された後水尾(ごみずのお)天皇の忘れ形見であり、吉原が単なる遊郭ではなく、傀儡子(くぐつ)たちによってつくられた自由と平和を守るための砦であり、その秘密が、徳川家康(実は傀儡子たちと同じ自由民の末裔で、影武者の世良田二郎三郎)が甚右衛門に与えた神君御免状の中に隠されていることを知り、何やらただならぬテーマが内包されていることに気づかされるのである。 文/縄田一男 今回は復刻連載のプロローグ。 次回、第一章では隆慶一郎氏が『吉原御免状』に込めたテーマについて語られます。 隆慶一郎さんの描く『吉原御免状』の世界をよりご堪能されたい方は是非原作本もチェックしてみてください?? 11月22日から全国8館の映画館で上映開始するゲキ×シネ『吉原御免状』Dolby Cinema。 映像・音響・シアターデザインに力を入れた「究極のシネマ体験」と言われるドルビーシネマ。 通常の500倍のコントラストと驚異的な色域により色鮮やかでリアルな映像を創り出す“ドルビービジョン”と、息をのむほどリアルなサウンドが空間を包み込む“ドルビーアトモス”で江戸・吉原の世界に没入する体験をご堪能ください。 新編集版は効果音なども刷新しており、吉原の街のざわめき、花魁の高下駄の音、刀の触れ合う音や、衣擦れの音、呼び込みの三味線の音色、語り尽くせないほどの細かいSEを入れ込んでおり、物語の持つ重厚感をさらにリッチに立ち上げています。 特別で極上のエンタメ体験を、ゲキ×シネでお楽しみください! 2024年11月22日(金)からドルビーシネマ上映! ゲキ×シネ『吉原御免状』
by geki-cine
| 2024-11-15 12:00
| レポート
|
Trackback
|
Comments(0)
|
ゲキ×シネをDVDで!
カテゴリ
最新の記事
以前の記事
タグ
レパートリー上映(152)
薔薇とサムライ(137) 髑髏城の七人(119) 蒼の乱(107) 五右衛門ロック(103) 蛮幽鬼(100) ジパング・パンク(90) 蜉蝣峠(71) シレンとラギ(67) 阿修羅城の瞳2003(54) 魅力を徹底紹介!(51) ツアー2008(38) ゲキ×シネ20th記念プロジェクト(38) 薔薇とサムライ2(38) 髑髏城の七人 花鳥風月極(37) 狐晴明九尾狩(35) ゲキ×シネTIME(34) 天號星(29) 神州無頼街(28) ゲキ×シネ☆東劇セレクション(28) 吉原御免状(21) パネル展 in 五右衛門ロック(17) 乱鶯(17) 受賞歴・映画祭(17) 劇場展開 in 蜉蝣峠(16) 偽義経冥界歌(13) けむりの軍団(12) 劇場展開(12) 20th記念プロジェクト(11) パネル展 in ツアー2008(10) ゲキ×シネ公式サイト
外部リンク
検索
記事ランキング
Copyright (c)2009 Village Inc.
|
ファン申請 |
||