2024年 09月 20日
ゲキ×シネの始まりを勝手に振り返ってみた【第三回】! 今日も皆さんこんにちは。ゲキ×シネスタッフの糸永です。 ゲキ×シネの20歳誕生日を記念して連載しております「ゲキ×シネの始まり」も、本日の更新でいったん終了です。 何なら全作振り返ろうか!とか笑ってたのですが、冷静に考えて20年分ですからね。ちょっとね。 なので、本日は第四弾『メタルマクベス』、そして第五弾『朧の森に棲む鬼』のあれこれを。 ゲキ×シネが、いよいよ映画の仲間入りをする……のか? ゲキ×シネの「始まり」の終わり、はじまりはじまり。 ■『メタルマクベス』は新映画館と共に 『メタルマクベス』はもともとゲキ×シネ上映の予定がない作品でした(理由は様々)。 実際、ゲキ×シネはせずに、DVD化を先に進め、販売しておりました。 ところが、共同配給でタッグを組んでいるティ・ジョイから、 「今度新宿に新しいシネコンができるので、そこの目玉に『メタルマクベス』を上映したい」 という熱烈なオファーが。 そう、現在もゲキ×シネの聖地と呼ばれる【新宿バルト9】がここで登場するのです。2007年のことです。 ※『SHIROH』から少し時間が開いてみえますが、この間で『SHIROH』の地方上映なども実施していたので、実際には1年ちょっとくらいです。 この『メタルマクベス』のゲキ×シネ上映は、色々と悩みどころでした。 技術的なことを言えば、「イザという時のために」映画館上映に耐えうるクオリティで映像収録はしていたので対応は可能です。 ゲキ×シネにされなかった理由も、クリアできないわけではありません。 ただ、先にもうDVD出しちゃってるし!お客さんはもう見飽きてしまってるかもだし!という思いがどうしても拭えず。 そこで考えたのが『メタルマクベス』単独ではなく、過去の3作品も含めた、4作品連続上映。 それも新宿バルト9だけの限定上映。 最新作だけではなく、過去作も一緒に楽しんでもらうことで、すでにDVDを買ってくれている方もイベントとして映画館に来てもらう…という意図です。 今の20th☆Tourと、考えてることはあまり変わらないですね(笑)。 この『メタルマクベス』のゲキ×シネ上映は、私達が想像している以上にお客から好評を得ました。 自宅でDVDを見るのとはまた違う、映画館でだからこそ楽しめる《ゲキ×シネ》が、間違いなくそこにはあったのです。 演劇でもない、映画でもない、新感覚エンターテイメント《ゲキ×シネ》。 当時はそんなふうに、呼び始めてました。 映画館でみるゲキ×シネだからこそ、得られる感動がある。 ゲキ×シネは、皆さんに楽しんでいただけている。 そう実感できた作品でした。 ちなみにこのメタルマクベス上映に併せて、ゲキ×シネの公式サイトがオープンします。 4作も続いたので、プロモーションとしても力を入れ始めたのでした。 ちなみにちなみにこのゲキ×シネブログのオープンは2008年なので、これからまだ1年待つことになります。 ■ついに全国一斉公開!ゲキ×シネ『朧の森に棲む鬼』 『メタルマクベス』の後を追う形で、2007年10月6日に、ゲキ×シネ『朧の森に棲む鬼』が公開されます。 この『朧の森に棲む鬼』は、ゲキ×シネの中でも一つの大きなターニングポイントとなりました。 それまでのゲキ×シネでは、東京で上映→その成績や人気を持って後日地方で上映という流れだったのを、『朧の森に棲む鬼』からは他の映画同様に《全国一斉上映》へ挑戦したのです。 当時の『朧の森に棲む鬼』のゲキ×シネ上映館は、新宿バルト9をはじめて全国で19館。 ゲキ×シネとしては、もちろん過去最大規模となります。 この背景には、新宿バルト9などをはじめとするデジタルシネマに対応したシネコンの広がり、ゲキ×シネだけではない映画以外のコンテンツの上映の増加、そして何よりゲキ×シネ作品を映画館で楽しんでくれた皆さんの、熱い後押しがありました。 プロモーションとしても色々と力を入れ、通常の映画のような一般試写会や、完成披露試写会の実施、通常の映画のような全国共通前売券の作成などを初めたのもこの作品からとなります。 ゲキ×シネが誕生してこの時点で3年。 「映画を見るように気軽に演劇に触れてほしい」という思いから始まったゲキ×シネが、ここでようやく、私達が目指していた「普通の映画作品と同じような」上映体制を取れるようになったのでした。 ここからゲキ×シネは新たな時代を迎えます。 そしてそれはもちろん、新たな課題や問題を抱えることにもつながるのでした。 ◆ ◆ ◆ ゲキ×シネの「始まり」はここまで。いかがでしたでしょうか。 「普通の映画作品と同じような」展開を突き進むゲキ×シネの、成長と葛藤の歴史は、またいつかお伝えできれば。 ゲキ×シネが20年に渡り続けてこれたのは、本当に多くの方のお力添えがありました。 立ち上げからずっと一緒に歩んで来てくれているティ・ジョイさん。 演劇映像の映画館上映などまだ影も形も無かった時に、その形を一緒に模索してくれた撮影・収録・編集チームの皆さん。 快くゲキ×シネ化をご了承いただき、プロモーションにまで協力してくれた各作品の出演者の皆さん&各公演の主催の皆さん。 劇場収録というイレギュラーな状況を一緒になって解決してくれた舞台・劇場スタッフ&制作の皆さん。 公演が終了した後も、ゲキ×シネ展開について一緒に考えてアイディアをいただいたり、制作物を作ってくれた公演宣伝&ビジュアルチームの皆さん。 各地方での展開を一緒になって頑張ってくれた、映画館のマネージャー&スタッフの皆さん。 時には深夜に渡る作業、時には突発的な窓口対応、時には取材や宣伝の立会など、あらゆる状況に対処してくれている我が社の面々。 各ゲキ×シネ作品のエンドロールを見ていただけると、舞台公演だけではなくゲキ×シネ上映にも、本当にたくさんの方にご協力頂いているのがわかると思います。 そんな皆さんに、改めてこの場を借りてお礼申し上げます。 そしてもちろん。 ゲキ×シネをいつも楽しんで頂いている皆さんにも、最大級の感謝を! 皆さんのあたたかい声援が、私達のエネルギーとなっています。 これからも、ぜひ一緒にゲキ×シネを盛り上げてくれれば、嬉しい限りです。 というわけで、本連載はこれで終了! ハッピーバースデー!ゲキ×シネ! あ、明日、丸の内TOEIで待ってます!↓ 祝☆二〇歳 はじまりの地に集まれ! ゲキ×シネ誕生日応援上映 in丸の内TOEI! みんなで一緒にゲキ×シネ二十歳のお祝いを! 今週末9月21日(土)には、ゲキ×シネ発祥の地となる丸の内TOEIにて、みなさんに選んで頂いた『薔薇とサムライ2-海賊女王の帰還-』の応援上映を実施! プレゼント企画なども実施するので、一緒にお祝いしてあげても良いよ?という方、ぜひお越しください!私も頑張って前説します! チケットは丸の内TOEIのサイトで販売中です! 詳細はこちら↓ ★おまけ★ ゲキ×シネ『メタルマクベス』の新宿上映の後、たくさんの方々から「全国でも上映してほしい!メタルマクベスだけじゃなくて、過去作も!」という声をいただきました。 当時、過去作を大々的に上映する、という発想は無かったのですが、この時、私達ゲキ×シネスタッフは天啓を得たのです。 「そうだ!Tourをしよう!過去作引っ提げて全国で上映しよう!」 ゲキ×シネツアーの誕生です。 そう。初めてのゲキ×シネツアーは、2008年に実施されたのでした。 ちなみに現在開催中の《GEKI×CINE 20th☆Tour》の名称を決める会議にて、このゲキ×シネツアー2008の存在はすっかり忘れられてて。 「ゲキ×シネツアーってなんか馴染があって響きが良いよね!」 と満場一致で決まったのですが、一応、他との被りがないか検索してみたら自分たちの活動がひっかかるという、間抜けなことになりました。 そりゃ、馴染があるわ。 16年も前のことだったので……。お恥ずかしい。 そんなスタッフでお送りするゲキ×シネを、今後もよろしくお願いします。
by geki-cine
| 2024-09-20 10:30
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