2008年 06月 16日
みなさま、こんにちは。
上映スタッフのタカハシです。 スタッフそれぞれ、各作品の名シーンへの思い入れがたっぷりですが、私だって負けませんよ! と、『朧の森に棲む鬼』の名シーンをノートにリストアップしたのですが…。 どれもこれも、ネタバレになりそう…というシーンばかりです。最終的には「全シーン好き!」というとんでもない結果になってしまいました。けれども、それじゃあダメなんですよ。ちゃんと「これぞ!」という名シーンをお勧めしないと! と、鼻息を荒くして、前回の記事を読み返し、更にはもう一度DVDを見ておさらいをしていました。そして、「これぞ!」という名シーンを選ぶことができました。今まで普通に観ていたのだけれど、冷静に考えたらこのシーンって凄いし、とっても大事!と、あらためて気が付いた名シーンをご紹介します。 それは、ライ(市川染五郎さん)がオボロたち《森の魔物たち》と出会い、王になることを命と引き換えに契約した直後、取り柄である頭と口先を使って嘘をつき、見事に相手を騙し、王になるための第一歩を踏み出すシーンです。 シュテン(真木よう子さん)率いるオーエ国の人々を言葉巧みに見事に騙して、嘘を真実と信じさせてしまうのです。嘘がばれそうになると、更に巧みな嘘で相手を騙す…こうして説明していると、分かり辛いかと思いますが、本当に見事なんです。初めて舞台で見たときには「その手があったか!!」と思わず声に出してしまいそうでした。 このシーンだけでなく、あらゆるシーンでライの嘘に感心してしまいます。 嘘をつき続けて、騙した相手の信頼を得ていく男。それがライです。 オーエ国の人々を騙すシーンが特に素晴らしいのは、ライの嘘の上手さだけではありません。 物語上ではライとキンタ(阿部サダヲさん)以外は真実を知りません。そして、私たち観客は、ここで嘘がばれたら、どんなにまずいことになるかわかっているので、ハラハラドキドキしながら観ています。 ところが、オーエ国の人々は、疑っては信じ、信じては疑い、そしてまた信じ、とうとうライを信頼するのです。 そりゃあ、長年付き合いがある上に真実を知っているはずのキンタも、思わず信じてしまいます。…そんなキンタがかわいくて仕方ないのですが(笑)。このかわいいキンタを観ることができるという意味でも、名シーンです! こうして、物語上の人物の緊張感、そして観客の緊張感が重なり、名シーンが生まれるのですね。 実は、他にもお勧めしたい名シーンがあります。1幕の終わりです。でも、初めてご覧になる皆様に驚いていただきたいので、どんなシーンかはナイショです!巧みな嘘と、巧みな演技にご期待ください。 そんな1幕の終わりのシーンもチラッと映っている(どれが該当シーンかは秘密です!)予告編はこちら。 ↓ ●→ゲキ×シネ『朧の森に棲む鬼』予告編 http://www.oboro-no-mori.jp/trailer/index.html
by geki-cine
| 2008-06-16 19:43
| 作品の魅力-朧の森に棲む鬼
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